ハーフは差別って知ってた?『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の感想。

黄色い背景にキャップをかぶった少年のイラストの表紙、ずっと気になっていた本です。

図書館でかりたけど、繰り返し読みたくて購入しました。

作者のブレディみかこさんはイギリスで暮らしていて、イギリスでの息子さんの中学校生活の様子を書いたお話です。

イギリスの人種差別のことや住んでいる地域による差別など日本に住んでいると本当にそんなことがあるのという内容が書かれています。

でもね、最近は、『ダブル』って言う人が増えてるみたい。『ハーフ』じゃなくて『ダブル』」ーP150『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレディみかこ

『ハーフ』って言葉。

恥ずかしながら私はこの本を読むまで差別的な表現として改められていると知りませんでした

なんならハーフってむしろかっこいいニュアンスすら感じていました。実際、母親がアメリカ人の友達は「私ハーフだから」と誇らしげに言っていたし

こういう人によって受け止め方が違うことも差別の難しいところですよね。

私がかっこいいと思って使っても言われた相手は嫌な思いをするかもしれないという。

だから、作者の息子のダニエルくんが「ハーフ」って言われてあまりいい気がしないというのは全然とらえ方が違うな、と。 

日本ではあまり差別という観点で言葉尻に気を付けて話すことってないけど、それは日本人という基本的な考え方が同じ人同士で接することが多いからであって、イギリスのように多国籍だと国や宗教、色々な背景を持つ人が集まっているから世間話だって気を付けないといけないんですね。

きっとイギリスの人たちからしたら当たり前のことが、ブレディみかこさん自身は日本人だからこそ 気づくことがたくさんあって、見落とさずにこうやって本にしてくれたことで私も日本にいながら違った価値観を知ることができました。

ダニエル君がとても中学生とは思えない聡明な考えを持っていて感心するばかりでした。私も今はまだ小さい娘たちの発言にもっともっと驚かされる日がくるのだろうと思うと楽しみです。